中編ではボートマンの由良さんにインタビューを行いました。 今回は後編ということで、平岡パイロットとボートマンを担当した由良さんの対談をお届けします。
対談
――飛び立った瞬間はどうでしたか?
由良さん 飛び立った瞬間はもう「ヌッ」ってプラットフォームから出てきた感覚があって。 「お!きた!」と思って指示を始めたわけですけど。幸士郎さんは、旋回点まで行く能力というか足はあると思っていたので。 それを信じてやったつもりが、途中で竹生島旋回点から沖島旋回点に向かおうとしたけど、心の中ではいろいろモヤモヤしながら。
平岡さん 操縦なぁ…もうちょっとうまくできたらなぁ…。あのまま沖島に流すのもアリだったかもしれないですね。
由良さん 僕も思っています。今は。幸士郎さんが万が一何かあって、2km失うことになったら、僕はもう帰れないなと思って。 そうなった場合は、とりあえず距離を伸ばすしかないと思って、幸士郎さんに直進を指示していました。まぁ結果14kmということなんですけど
――本当に音割れしていたんですか?
平岡さん 本当に音割れしていました。 本当に音割れしているし、聞こえないし、疲れているから、無線がちょっと長いときがあったから、ちょっといらいらしていました。
由良さん 端的に言うべきだったんですね。 で、僕がなぜあんなに叫んでいたかというと1回乗る前に無線トラブルがあって。僕は結構大声を出さないと向こうに聞こえないなという状況だったんですよ。 それで、「大声出さないと幸士郎さんに繋がらないのか」でいったら、本当はそのときは繋がっていて、それで音割れしたというオチでした。 来年のボートマンの人に言うべきなのは、声はもうちょっと小さくするべきだってことですね笑。
平岡さん ボートマンの中で一番声出してたんじゃない?
由良さん そうです。本当に。
平岡さん 一番声でかかったもん
由良さん アナウンサーの人よりもでかかったって言われていました。「パワー!」なんて機体に聞こえてたんですよね?
平岡さん 聞こえてた。直接聞こえてた。音割れしてる声と一緒に聞こえてた。
――ボートで帰ってくるときどんな話をしていましたか?
平岡さん ずっと俺がフライトのことをうだうだうだうだ由良に喋ってた。アナウンサーの岩原さんが引くほど「よく喋るねぇ」って言われるくらい喋ってた。
由良さん ちなみに由良は感極まって「そうですねぇ」しか言えなかった。幸士郎さんの方がよく喋ってたっていう。
平岡さん そう。あのーまじで、戻るまで一生俺が喋り続けてたから。
由良さん 僕は語彙力が、「そうですねぇ」「ほんまにすごいです平岡さん」しか言ってなかった。あの時は。そんぐらい幸士郎さんが喋りすぎてて、僕は僕で帰ってくるまでずっと感極まっていたので。
平岡さん 矢部さんにも「おしゃべりやなぁ」って言われてたな。
由良さん 言われてましたね。
平岡さん あ、知ってる?喋りすぎて途中で切られていたから。あれめちゃくちゃ面白いよね。
平岡さん 当日の裏話をすると、3時すぎくらいに起きるつもりだったけど、勝手に目が覚めて2時くらいに目が覚めました。で、テンションがおかしかったのでひたすらふざけたDiscordコメントを投げたりしました。
由良さん 幸士郎さんのテンションがおかしいのはわかっていたので、4回生に「幸士郎さんちょっと緊張しているみたいなので、緊張を和らげるような言動とかお願いいたします」って言っていました。
平岡さん トレーニングメニューが朝直前になって、いつも練習に付き合ってもらっている2019年度の府大パイロットから送られてきて。朝のアップトレーニングみたいなやつ。それでアップトレーニングして。なんか滑空機部門が先に入ったから、2回くらいそれをやった。それをやったあとにプラットフォームに向かって行ったけど、もうずっと緊張してるよね。桟橋まで一生緊張してたから。でかい声で「よろしくお願いしまーす!」って言ったのは、テレビ受けもあるけど、緊張をほぐすためだったから。そう。あと、サマーウォーズをちょっとやったっていうのもある。」
平岡さん あ、毎日通学は嘘です。毎日70kmは漕げません。だから平均したら週2、3?よくても3くらいじゃない?そんなもんです。
由良さん それでもすごいですけどね。
由良さん ちなみに僕は「ボートからパイロットに一言」ってアナウンサーの人に言われて、それは多分テレビに対して「パイロットに対してどう思ってるんだろう?」っていう風に聞きたかったと思うんですけど。僕は、「パイロットに対して何かメッセージを送れ」という風に勘違いして、「しっかり頼むぞ!」って叫んじゃったんですよね。そしたら誰にも聞こえてなくて。しかもテレビの人に変な顔されて。僕は逆にそれで緊張したんですけど。
前編・中編・後編にわたり、平岡パイロットと由良さんのインタビューをお届けしました。 当プロジェクトは来年の大会に向けて機体製作に努めてまいりますので、引き続き応援のほどよろしくお願いいたします。
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