特徴
【飛行機の特徴】
・プロペラのブレード数・ストラット機
・上反角
・ウィングレット
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【一枚ブレードについて】
大工大は1枚ブレードプロペラを採用しています。このプロペラのメリットは投入パワーを推力に変換する効率が高く、1枚作れば製作完成であることです。しかし振動が発生するというデメリットもあり、その抑制には工夫が必要です。
またその対策は出力が変化すると調整が狂うなどの弱点もあります。
1枚ブレードプロペラは模型飛行機の世界で発展してきました。
古くはゴム動力機でその使用例があり、Uコンスピード機・パイロンレース機の種目では現在も大半の選手が採用し、世界記録などの高記録を生み出しています。 ルールで使用制限の無い10クラスパイロンレースでは、ほぼ全機が1枚ブレードプロペラを採用しています。
この優れた技術を人力飛行機に取り込めないかと研究を重ねること7年、2枚ブレードの標準システムに決して劣らないレベルに仕上がってきました。
鳥人間コンテスト2015年大会では、50kg近い重量級の機体ながら、1枚ブレードプロペラで挑み5,368mの飛行で3位入賞を果たしました。
プロペラシステムとして確立しつつもさらなる成長を目指して研究を重ねています。
〇1枚ブレードプロペラの効率が優れている点
・誘導抗力が発生する先端部が1つしかない。
・2枚を1枚に集約することで、より大きなブレードを使用できる。
よって対気速度が増大し、レイノルズ数が上がることで効率が向上する。
・ブレード間の干渉が少なくなる。
・より先の新鮮な空気をかける。
〇振動対策について
[振動発生の理由]
① 重量バランスの偏り
② 推力の偏り(ブレードがあるところのみに推力発生)
③ 抵抗の偏り(ブレードがあるところのみに抵抗発生)
[振動対策]
振動を打ち消すためにブレードの反対側とその90度方向におもりが必要になります。
回転試験で2個のおもりの位置を調整し、後に計算で遅延角の付いた1個のおもりに置き換えました。
振動の対策は推力一定の場合のみ成り立ちます。
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【ストラットについて】
張線に代えストラット方式を採用
ストラットは引張と圧縮を受け持つため、主翼中央部の軽量化に貢献できます。
他チームが採用している張線は鳥人間コンテストのルール上、目印のテープ装着義務があります。
このテープの抵抗を含めると、太くても翼型整形のストラットが抵抗は同等以下に抑えられる。
また、機体保持が容易になり、テスト飛行時や発進時の正しい姿勢キープに有効である。
〇ストラット方式が優れている点
・張線構造と異なり押しと引きの両方の力を支えられる。
・断面を翼型にすることで張線構造よりも抵抗が抑えられる。
・機体の保持・発進に利用できる
・1番翼を強く固定することで全体的に理想的な上反角になり操縦性が向上する。
〇ストラット方式の欠点
カーボンパイプを使用しているため張線構造よりも重くなる。
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【上反角について】
上反角とは、翼の基準面と水平面のなす角度のことです。
機体を前方から見たときに、主翼の根側から端側に向かって上に角度が付いています。
大工大の飛行機はストラット方式を採用している為、楕円上反角分布を実現しています。
翼根から1番翼までは直線で、2番翼から翼端部にかけカーブが増加し、これによりフライト時の安定性と操縦性が向上します。
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【ウィングレットについて】
〇ウィングレットの効果
翼端渦の発生を抑え誘導抗力を低減するだけでなく、翼端失速の防止、操縦性の向上にも効果がある。
リブ組バルサプランク構造の軽量かつ高剛性のあるウイングレットを装備している。
近年の競技用グライダーでは、ほぼ全機が採用しているウイングレット。
本機にも採用し誘導抗力の低減に加え、翼端失速の抑制、操縦性の向上にも寄与している。
構造は模型飛行機のリブ組プランク構造を採用し、強度と軽量化を進展させた。
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