2022年度大会を終えたパイロットの反省をお送りします。

目次

最初に
トレーニング
リカンベント20分FTP測定結果
普段のトレーニングについて
トレーニングのお供
操縦について
JT&TFについて
大会一週間前の流れ(22-24は詳細に)
フライトに関して
各距離での感想と操縦、状況メモ
フライト結果
機体に関しての感想と改善点
機体製作
これまでの大工大のパイロット選定の仕方と今後
最後に

最初に

 大阪工業大学人力飛行機プロジェクト 22 年パイロットの平岡幸士郎です。
 この資料は今後のうちのパイロットの脚力、操縦トレーニングの目安になれば良いなと思い残しました。
ちなみに今大会に出場しているチームのパイロットの中では1、2を争う程脚力は無かったです。脚力向上に関しては化け物パイロットの資料を見て参考にしてください。あくまで参考程度に見てもらえると幸いです。
 今大会でのフライトのところで記載しているフライト中の負荷、心拍数は全て体感です。

トレーニング

◇脚について
 基本的にはロードバイク+リカンベント

写真 1 :ロードバイク

写真 2 :リカンベント

リカンベント 20 分FTP測定結果

計測器:Vector Ⅲ(パワーメーター)、Wahoo TICKR FIT(心拍計)
21 年
10 月
225 W 53.25 kg FTP: 213.75 W (PWR: 4.01 W/kg)

12 月
248 W 54.8 kg FTP:235.6 W (PWR:4.29 W/kg)
↑※多分飛び値,トルク管理不足??

22年
3月
231 W 54.7 kg FTP:219.5 W (PWR:4.01 W/kg)

5月
238 W 55 kg FTP:226.1 W (PWR:4.11 W/kg)

7月
247 W 55 kg FTP:232.8 W (PWR:4.23 W/kg)

 んー全然伸びてない。非常にポンコツなエンジン。 府大の19年度化け物パイロットの中村さんから何を教わっていたんや..ボケとつい言いたくなりますね。 頭の中では年明けから 4.3~4.5 W/kg到達、大会前には 4.8 W/kgぐらいいってるはずやったのに、 まぁそれもそのはず。単純にトレーニング不足です。

普段のトレーニングについて

 実走は週 2~3 の通学時(往復 70 km)や休日に 100 km over。
たまに 200 km。片道 35 km のチャリ通学を始めた頃は 2 時間ぐらいかかってい たが 22 年大会直前では1時間10分ぐらい。成長はしている(じゃなきゃ困る)。 実走ではよく大阪の箕面や滋賀の琵琶湖に行っていた。ロングライド( 150 km over)では三 重の伊賀、アワイチ(淡路島一周)、ビワイチ(琵琶湖一周)等もした月 1~2 ぐらい(←足らん)。中村さんと走るときはほぼオールアウト。
 リカンベントはSST だと( 10 分FTP+rest 2 分)× 4 セット,( 20 分FTP+rest 2 分)× 2セット、3 月からZwiftを導入してからは、FTPを設定し 30 分、60 分、90 分で分かれているトレーニングメニューを日によって分けて行っていた。 疲れもあるが飽きも生じてリカンベントを 2 時間以上回したことはほとんどなかった(勿論やった方が良い)。
 22 年の春休みにトレーニング時間を多く設けるつもりだったが実際は、研究室配属やそこでの参考文献調べ等いろいろ忙しく時間を作れなかった。
 3 月にパイロット交流会ライドin東大阪で参加していた他チームの現役PやOBPにボコボコにされ、今のままではまずいと焦り始めた(遅い)。
 5 月の 30 分駆動試験では平均 245 W、平均心拍 180 bpm。計測後左脚のふくらはぎがつる。
 6 月の 60 分駆動試験では平均 225 W。脚は余裕あり、平均心拍 175 bpmで 185 bpmを超えだすと呼吸がしんどくなる。 ちなみにmaxは 195 bpmまで上がる。脚力測定会でも毎回脚よりも先に呼吸がしんどくなる。終わった後毎回脚に余力あり。
 うちの機体だと、自分の体重であれば定常 220 W前後。この負荷を維持できれば 1 時間はフライトでき、一番機ということもあり、目標のパイロン旋回地点までは行けると予想。
 体重は 58~60 kgにのるように言われていたので食事の量を増やしたりもしたが、なかなか増えずずっと大体 55 kg。この 1 年間特にプロテインを飲んだり食事管理等は特別していなかった。体重が増えるようにだけ意識して食べる量増やしていたぐらい。これもっとこだわって行うべきだった。
 自転車に乗ってトレーニングできない日も勿論あったので以下のことを毎日1セット欠かさず行っていた。

・ふくらはぎを鍛える自重筋トレ!( 3 分)
https://youtu.be/Dlv7sTAg3W8
・持久力とスピードを高めて終盤を制する!最強&地獄の10 分間運動/筑トレ →https://youtu.be/nb0P9V5xrZc
・みんなで筋肉体操スクワット3~強い足腰をつくる~ https://www.nhk.or.jp/d-garage-mov/movie/82-12.html

 毎日行っていた脚力向上トレーニングは乗れてない日の代わりの筋肉刺激としてかなり意味があったように感じた。 1 週間何もしないと脚力はすぐ落ちます。継続大事。
 大会 2 カ月前からは早朝 5 kmランニングや帰宅後家の近くの坂で 70 m坂ダッシュ 10 本等も行っていた。 直前で詰め込んだ感ありますが、正直そんな上がらなかった。春休みまででどれだけトレーニングを積み重ねたかで脚力決まるような気がします。
 中途半端にトレーニングしてたら上記みたいな結果になるので、次期パイロットは、毎日とは言わないが、 低負荷長時間+高負荷短時間というのを良い感じに分けて(府大 19 P反省資料や名大21+22年鳥人間パイロットのトレーニングについてを参照して)週 5 ~ 6 でトレーニングを行ってほしい。自分のよりも化け物パイロットの資料から脚力向上方法を学ぶ方がずっと良い。

トレーニングのお供

アクエリアス+Mag-on(超おすすめ)+アミノバイタルゼリー+inゼリーマグネシウム

〇Strava
https://www.strava.com/?hl=ja-jp&v2=true

 トレーニング結果などはできるだけStravaに挙げてチーム内外に共有しアピールする方が良い。セグメント上位に入ればパイロットのネタとして書けることがあるかもしれないし他大学のパイロットと交流するきっかけにもなるから使っていて損なし。

操縦について

 あのラダー機を最低限飛ばせるように、プチトレーナー(ラジコン)と Condor(シミュレータ)での操縦練習は必須。 シミュレータでは直線滑空、旋回、航空曳航での離陸を大会でありえそうな気候条件で十字キーのみで操縦できるようにする。 最初は勿論操縦桿を用いてOK。慣れれば十字キー、自分のPCやアネックスにあるPCでほぼ毎日暇さえあれば練習していた。 多分 300 フライトは超えているはず。プチトレーナーやハンドランチグライダーは時々、ラジコンでの操縦は八の字飛行や横風の対処、 どれぐらいのバンクでどのように曲がるのか習性を学んだ。また最後自分の手元まで帰せるようにするまで行っていた。多分 30 ~ 40 時間は飛ばしていたんじゃないかな。

JT&TFについて

 JTは去年の 11 月に初めてフライトを行ったがラジコンやシミュレータを行っていたおかげでまぁそれなりに飛ぶことができた。初めは 2 枚ペラで以降は 1 枚ペラ。 本番機でのJTは 5 本。TFまでは 1 カ月ぐらい間が開いたが、シミュレータやプチトレーナーで操縦練習をしていたおかげで、 1 本目から安定したフライトができた。
↓ 1 本目のフライト映像はこちらから↓ https://youtu.be/CwH6GWQtxEI

 2 ~ 5 本目は次第に風が強くなっていたためS字飛行が多かった。狙って行っていたのではなく結果的にそうなった。鳥コンでのフライトを意識してTFではまわりの景色だけでなく、機内にある計器もよく見てその場の状況を無線で発報する練習もした。

写真3 機内にある計器(左:風速計のスピード 中央;高度 右:ケイデンス)


 操縦桿だけでなくトリムで操作できると尚良かったが、 5 本のフライトでそこまではできなかった。
 本番機でのフライト本数が少なかったので大会前にJTやTFをもう少し行って操縦に慣れたかったし、 大会前の 2 カ月間一切乗ってなかったので不安を覚えた。 今後、パイロットが航空部に入っている、いないに関わらずJT、TF回数はなるべく多い方が良い。 パイロットが操縦に確かな自信を持てるぐらいまでは最低。特にTFの回数、個人差はあるが、 JTは 20 ~ 30 本飛ばせば大体慣れる。TFは最低でも 2 回は行ってほしい。

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インタビュー # 大阪工大人力飛行機プロジェクト # ブログ # 鳥人間コンテスト2022 # パイロット反省資料

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